アイドリングストップは不要!?燃費の違いやメリット・デメリット解説
今ではほとんどの車に標準装備としてついてくる
アイドリングストップ機能。
停車中に一旦エンジンをストップさせることで、
排気ガスの排出量を減らしたり、燃費の向上に繋がったり、
また停車中のエンジン音をなくすことで、
騒音を軽減できるという効果が期待できます。
ところがこのアイドリングストップ機能、
プリウスなどのハイブリッド車では
依然として標準装備となっていますが、
ガソリン車では不採用のケースが増えているようです。
では、アイドリングストップ機能は不要なのか。
地球環境という点で見れば必要ですが、
単純に、費用対効果という点で見れば、
アイドリングストップ機能って、
実はあまりメリットがないんですね。
どういう事か、詳しく説明していきます。
実は損!?アイドリングストップ車のメリットとデメリット比較!
アイドリングストップ機能を使うことで、
車の燃費は向上します。
これは間違いありません。
一般的な目安ですが、
普段からあちこちに車で出かける人で
約5%の燃費向上に。
市街地中心で、停車・発進を繰り返す機会が多いと、
約10%の燃費向上になると言われています。
毎日1時間のアイドリングストップで、
金額にすると、年間約2万~4万のガソリン代の節約です。
これだけ聞けば
「やっぱアイドリングストップは必要じゃないか」
って思いますよね。
じゃあ、デメリットはどこにあるのか。
実は、その分初期費用と
メンテナンスコストにお金がかかっているのです。
アイドリングストップ機能のない車のバッテリーは、
安いものなら4,000円くらいからあります。
では、アイドリングストップ機能付きならどうか?
安いものでも大体10,000円くらいしますので、
倍近くの金額差がありますね。
また、アイドリングストップ機能を使うと、
停車のたびにエンジンを止めたり始動させたり
するので、その分バッテリーの傷みが早いと言われています。
交換年数は人によって差が大きいので一概に言えませんが、
おおまかに、同じ使い方をするなら
バッテリーの寿命に倍近い差が出ると言われています。
また、セルモーター等の耐久性を上げる必要もあるので、
数万円程度ではありますが、初期費用にも差が出ています。
こういった理由から、
わざわざアイドリングストップ機能を付けても
トータルでは損、と考える人も増えてきているのです。
背景はアレだった!アイドリングストップ機能が標準だった理由
では、
どうしてアイドリングストップ機能が標準だったのか?
これは、エコカー減税が大きく関係しています。
地球環境に良い車を買うことで、自動車税を下げる。
これだってランニングコストを下げる要因になりますよね。
例えば1,500CC超~2,000CC以下の総排気量の車だと
年間36,000円の自動車税がかかります。
ですが、排出ガスを減らす基準をクリアすると、
最低でも25%、最大で75%の減税になるんです。
あなたが車を買うとして、
毎年の税金にこれだけ違いがあれば、
ちょっとでも排出ガスの少ない車を
選びたくなりますよね。
だからこそ、
どの車にもアイドリングストップ機能が
付くようになったんです。
ところが、この排出ガスを計測する方法が、
JC08というモードから、
世界基準のWLTCというモードに変わりました。
これによって、
計測中のアイドリングストップ時間が短くなり、
あくまで計測数値的にですが、
アイドリングストップによる排出ガス減少効果が
減ってしまったんです。
こうなると、
アイドリングストップ機能をつけなくても
基準値をクリアできるなら、
無理に標準にせずに、無くしてその分販売価格を下げ、
ちょっとでもお得に見えるほうが、買いたくなりますよね。
こういった理由から、
アイドリングストップ機能が標準外になってきている様です。
まとめ
アイドリングストップ機能が
地球環境にやさしいのは間違いありませんし、
街中でしかほとんど運転しないという人なら、
ガソリンの節約効果も大きいでしょう。
環境に貢献しているという思いや、
周囲の評価に満足度を感じる人だっています。
一方で、酷暑の続く時期、
アイドリングストップする度にエアコンから
ぬるい空気が出てくるのが嫌で、
街中で運転するときはOFFにするという
私みたいな人間も多いのではないでしょうか。
「エンジンが再始動する度に起きる振動が嫌」
という人もいます。
あなたの生活スタイルや、
何をメリットに感じるかを理解し、
充実したカーライフを送りましょう。